2025.10.09 WSET

WSET®SAKEとは、どんな資格なのか?

「WSET」とは?
1969年にイギリスで設立されたWSET(Wine & Spirit Education Trust)は、ワインやスピリッツ、日本酒の教育を行う世界最大級の国際教育機関です。WSETが用意する講座は現在、78か国以上・15言語で世界中に展開され、年間の受講者数は約14万人を誇ります。本講座は、このWSETが展開する日本酒の資格です。

なぜ“イギリス発”の日本酒資格が選ばれるのか?その魅力をご紹介します!


魅力① 圧倒的な国際的知名度を誇るグローバルな資格
WSETは、ヨーロッパ、アメリカ、アジア、中東、アフリカなど、世界中でカリキュラムを展開しています。お酒の教育機関および資格として、グローバルマーケットでは圧倒的な知名度を誇ります。

魅力② レベルに応じた体系的なカリキュラム
WSET SAKEはLevel 1〜3まで用意されており、受講者のレベルに合わせて段階的に学べる仕組みになっています。初めて日本酒学習の門を開くビギナーから、職務で日本酒を扱う専門レベルまで、受講者の現在のレベルや求めるレベルに合わせた講座のチョイスが可能です。
※レコール・デュ・ヴァンでは、Level 1とLevel 2の講座を開講しています。

魅力③ 日本酒をロジカルに評価するためのテイスティングメソッド
WSETの大きな特徴のひとつが、SAT(SAT: Systematic Approach to Tasting)と呼ばれる、WSET独自の体系的テイスティング・アプローチです。
日本酒を含むお酒のテイスティングは感覚的になりがちです。WSETでは、日本酒を外観・香り・味覚の3つの要素で捉え、日本酒の品質を論理的に分析して結論づける方法を身につけます。
「なんとなく美味しいな」ではなく、酸味・甘味・旨味のバランス、香りと味わいの奥行きといった要素を分析し、「なぜ美味しいのか」を構造的に理解できるようになります。


SAKE DIPLOMAとの違い
SAKE DIPLOMAが「多角的に日本酒の知識を深める」ための資格だとすれば、WSETは「日本酒をロジカルに紐解く」ための資格です。
SAKE DIPLOMAでは、日本酒の歴史や文化から製造工程、具体的な料理との相性例まで非常に広範な知識が問われるのに対し、WSETでは醸造上のチョイスやオプションが最終的な日本酒のスタイルにどのように影響するか、といった理論的な学びに重きを置きます。
日本酒の香りや味わいの背景にある「なぜ?」を紐解きたい方には、まさに最適の講座です。


Level 1とLevel 2の違い
Level 1日本酒初心者の方でも安心して参加できる入門コースです。製造方法を中心に学び、日本酒の全体像を効率的に理解できるようになります。テイスティングにおいても、果実や穀物、乳製品といった大まかなカテゴリーを使いながら、日本酒の基本的なスタイルと味わいを掴んでいきます。
実務で使うような専門的な知識は必要ないけれど、まずは日本酒の基礎を大枠で捉えたいという方におすすめの講座です。

Level 2では、単に製造方法の流れを学ぶのではなく、各工程のオプションやチョイスが最終的な日本酒のスタイルにどう影響するか、をより突き詰めて学んでいきます。
テイスティングでは、甘味や酸味といった各味覚のレベルを3段階で評価し、また「果実」ならメロンなのか、熟したバナナなのか。「乳製品」なら牛乳なのか、バターなのか。WSET独自のテイスティングシートを使って表現の精度を高めながら、製造工程との関連性を理解していきます。実務で日本酒を扱う方にもおすすめの講座です。


WSETを選ぶ理由
私は普段、ワイン商社でバイヤーとして働いています。フランスやイタリアといった海外のワイン生産者を日本でアテンドする際、ワインと同じ醸造酒である日本酒について興味深く聞かれる場面が多くありました。
日本酒を趣味として嗜むことはあり、ふんわりとした知識はあったものの、その製造工程を説明出来るほどの体系的な知識はなかったため、杜氏と同じ「醸造家」である彼らに自信を持って日本酒を説明出来るようになりたいと思ったことが、WSET SAKEの受講を決めたきっかけです。

WSETを学んで良かった!と思う一番のポイントは、日本酒を構造的に捉えられるようになったことです。お店で日本酒を選ぶ時も、ラベルの情報から要素を汲み取り、「この日本酒はこんなスタイルだろうな」という推察ができますし、自分の好きなスタイルの日本酒を体系的に理解できるようになります。

日本酒が世界で注目を集める今国際的な教育機関であるWSETで日本酒を学ぶことの価値はますます高まっています。日本酒をロジカルに理解できるようになると、同じ一杯を味わう楽しみが大きく違って感じられます。

WSET SAKEを通じて、日本酒の新しい魅力を発見しましょう!


■スクール事務局より

須藤涼子講師は、学生時代に食とワインの奥深さに魅了され、大学卒業後に渡米。ニューヨークを経て、オレゴン州ポートランドの調理師専門学校を修了。アメリカと東京で飲食業界の現場経験を積み重ね、JSAソムリエ資格を取得してワインインポーターへ転職。現在はバイヤーとして買付業務を担当し、シャトー・ディケムをはじめとするトップワイナリーのプロモーションや通訳も手掛けるプロフェッショナル

当校では、WSET®SAKEを担当されます。
■11月3日(月・祝)開催
WSET®Level 1 Award in SAKE(日本語版/全1回)
https://www.duvin.jp/course/2735

■11月9日(日)スタート
WSET® Level 2 Award in SAKE(日本語版/全6回)
https://www.duvin.jp/course/2751

きっと皆さまを楽しく!奥深い!SAKEの世界に導いてくださいます。
お申込みはお早めに!!

Author

須藤涼子

Sudo Ryoko

  • • WSET® Certified Educator(WSET®認定講師)
  • • WSET® Level 3 Award in Sake
  • • JSA ソムリエ資格
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